気になるところ
右肩の痛み
1)安静痛がある→寝ていても疼くような痛み
2)4週間前から痛み
3)整形外科に受診、痛み止めと動かすように指導される→恐らく肩関節周囲炎を疑った可能性、クライアント様からはそのお話は無い。
4)3でも好転の兆しがないと感じ、鍼灸整骨院に行く→お灸とEMS→余計痛みになり、今回来院されたとの事。
仮説と検証
1)安静痛・自発痛→炎症の可能性と肩関節周囲炎の急性期のように感じるため、以下評価を行う。
2)姿勢確認
前額面:右肩甲骨外転下制(巻き込み肩)、第2肋骨の位置左右差はそこまで左右の変位は感じない、この事から腕自体を使いすぎと言う問題か?(介護職)
矢状面:胸椎屈曲(亀背:猫背)骨盤後傾、体幹を伸展するための姿勢制御がL4-5(第4-5腰椎)の過伸展で行われている。
3)肩甲上腕関節(肩関節)のROM(可動域)確認
屈曲(前挙):40°まで上げた際に痛み
伸展(後挙)体幹と一直線上まで、もちろん結滞動作は不可
外転:40°以上は痛みが有り動作出来ない
4)肩甲骨下角を持ち上げ外転を促す→肩峰と腱板の干渉が減り、肩甲上腕関節のROMが増加。
5)問診の中で、ご主人に肩甲骨の辺りを揉んで貰ったら少し楽→回旋腱板刺激による肩甲上腕関節アライメントの賦活化を促したのか?
6)右前鋸筋がとても過緊張して、圧迫痛も尋常ではなさそうだ→過負荷からの炎症?(利用者を手前に引き寄せる動作から?)
以上から、ほぼ右肩関節周囲炎の急性期と考えアイシングを行いながら、亀背を好転するためのエクササイズを行う。
コンディショニング
1)烏口突起周辺のアイシング→やや腕を動かす際に痛みが減少した。
2)胸椎伸展エクササイズ
先ずは7日間アイシングを行い自発痛を止める、慢性期および回復期に至るとこで腱板のエクササイズを行い、最終的には胸椎伸展と肩甲胸郭関節のアライメント正常化を行うとした。