気になるところ
腰痛
1)既往:7~8年前にぎっくり腰。
2)今回の痛みは2週間前。
3)2の際に近所の整体院へ行く、「肩が硬いですね」と言われるも腰痛は好転を感じなかった?(強い圧迫で痛みをとても感じたそうです)。
4)腰部前屈痛、安静痛もなく寝ると本来の肩こり(首の痛み)も楽。
5)猫背は昔から気になっていた。
6)仕事は「製菓業」にて、5~15kgの原材料(小麦粉など?)袋状の掴み難い重量物を扱う、座業はほぼ無く1日中動きっぱなし。
7)この仕事は10年前からと聞く、つまり初回のぎっくり腰と関係性がありそうで(職業の特性)気になった。
仮説と検証
前屈痛と聞き、先ずは姿勢評価
1)前額面(前後:ここは後面から)
胸椎の盛り上がり(特に左側)
痛みが強い(主訴はこの辺りと言う曖昧)と思われる方向、左側の腰腸肋筋の膨隆を認める→左胸椎の盛り上がりをハンズオン(手技)にて好転すると腰部の盛り上がりも消失→胸椎が腰椎へ与える影響がある。
2)矢状面(横から)
頭部の持ち上がり(顎を上に上げる)→脊柱起立筋群を使い抗重力伸展活動(良い姿勢)を作ろうと努力性が伺えた。
亀背
腰椎過前彎
骨盤後傾
膝関節軽度屈曲
3)動作確認
前屈:胸椎主導にて腰椎が協力的に前屈出来ない、かえって伸展位のまま
後屈:下部腰椎主導にて胸椎は伸展できない
回旋:左後方回旋が不得意
問題は多岐に渡るが今回は腰痛にターゲットを絞り考える
特に動作確認で前後屈が運動制限あり
つまり胸腰椎共に動作の際に可動域がある方側へのみ動きを見せる、骨性での腰椎屈曲ROM(可動域)や胸椎の伸展ROMが無く、ROMの確認を含むストレッチを他動的動作を行っても同じ結果。
この事から脊柱椎間関節性の問題であり、時間を掛けてのROM確保が本当の好転要因となる。
4)上部胸椎の伸展促通からの首の緊張緩和
腰痛とは離れるが、th-2-3(第2-3胸椎)の伸展性制限を取り去ると首後面自体の過緊張が消失→頸部痛も実は胸椎が問題を起こす原因と判明。
コンディショニング
1)前鋸筋・小胸筋ハンズオン(手技)にて胸椎亀背と伸展ROM制限要因の除去。
2)胸椎伸展エクササイズ→腰椎に対し胸椎伸展協調性の確保。
3)腰椎屈曲エクササイズ(他動的介入)→胸椎に対し腰椎の屈曲協調性の確保。
4)2と3をホームエクササイズ化→継続性を持たせ早期解決の手段とした。
備考
前屈動作の再度確認を行う、NRS7→3(痛みの10段階評価)程度になる。
実はクライアント様にNRS自己評価を伺うのを忘れたので私の感覚で評価した、と言うのも恐る恐る前屈を行っていたのが、勢い良くスピーディーに動作を行った印象からこう書いた。
帰り際に「明日子供の運動会なんですけど、これで行けます」と笑顔されたのが印象的でした。
前述もしましたが、脊柱の動きを良くすることが狙いのエクササイズです、しかしながら椎間関節の動きなので筋組織の様に結果が早く出ないと考えます。
なので毎日継続しながらのエクササイズが本当の好転を導く事、このブログも通じお伝え出来ればと考えます。