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夜中に痛む右膝…原因は膝だけじゃない?(80代・女性のケース)


気になる症状


右膝の痛み(2年前から続く)

  • 2週間前に整形外科でヒアルロン酸注射を受けた
  • これまでに3回のヒアルロン酸注射を実施
  • 夜中に痛みで目が覚める
  • 仰向けで寝られず、右を下にして寝ることが多い
  • 痛みの場所は膝の外側(病院では「内側半月板の損傷」を疑われたが、内側の痛みはあまりない)
  • 歩くと痛みが軽くなる(通常、ケガや炎症がある場合は歩くと痛みが悪化する)
  • 朝起きたときが特に痛く、日中は少し楽になる
  • 以前、左膝も同じような症状があったが、今は落ち着いている
  • 畑仕事など膝に負担のかかる作業はしていない
  • 以前は健康のため朝ウォーキングをしていた

痛みの原因はどこにある?

膝が悪いのか? それとも腰や姿勢が影響しているのか?

気になるポイント

  • 痛みの場所がはっきりしない(移動する)
  • 歩くと痛みが軽くなる

通常、膝そのものが傷んでいる場合、歩くと悪化することが多いです。
しかし、このケースでは歩くと楽になるため、膝以外の影響も考えられます。

特に腰や背中(姿勢)の影響で膝に負担がかかっている可能性が高いです。


姿勢チェック

① 立ち姿勢の特徴

  • 頭が少し前に出ている
  • 背中がやや丸くなり、胸が開きにくい
  • 腰が後ろに引ける「スウェイバック姿勢」
  • 骨盤が後ろに倒れ、股関節と膝が少し曲がっている

② 体の動きのチェック

  • 背中を丸める動きは問題なし
  • 背中を反る動きが苦手(腰が代わりに動いてしまう)
  • 体をひねる動きも少し制限あり

姿勢と動きの問題から分かったこと

  • 背中(胸のあたり)が固くなって動きにくい
  • そのため、腰や膝が代わりに頑張ってしまい、負担が増えている
  • 歩くときに膝がしっかり伸びず、体重を支えきれなくなっている

また、腰の反りが強く、神経が圧迫されやすい状態になっている可能性もある。
そのため、仰向けで寝ると違和感があり、横向きで寝る方が楽と感じているのかもしれません。


改善のためのアプローチ

① 膝の動きをスムーズにする

  • 膝がしっかり伸びるように調整(内側半月板への負担を減らす)

② 胸の動きを改善する

  • 背中のストレッチやエクササイズで、腰や膝への負担を減らす

③ 呼吸と姿勢を整える

  • 正しい呼吸の練習で、体のバランスを整える

今後の方針

まずはこの3つのアプローチを試し、膝の痛みがどう変わるかを確認していく。
痛みの変化を見ながら、必要に応じて施術計画を調整していきます。