気になるところ
左腰部痛
- 実は慢性肩こり他メンテナンスにて2か月1回ペースでのご来院
- 今回はいつもと違う「左腰部痛」
- しゃがむ動作が痛い
- 靴が履けない
- 身に覚えはがあるのは先日行った旅行
- 旅行先で左手で大きなカバンを引いた(タイヤ付き)
- 駅では階段などもあるので、持ち上げる動作もしたのでは?(想定)
- 他には特には身に覚えがない
先ずは姿勢評価&動的評価を行い仮説を立てて行く
評価と仮説
1)姿勢評価
前額面
胸郭左回旋
右腸骨左回旋とやや前傾
体幹の左回旋に対し左肩甲骨を前方吐出、代償性の姿勢で腕の左右高さを揃える(胸郭に対し左肩甲骨過外転)
矢状面
やや前方頭位
上部胸椎(TH1-6)生理的前腕が少なく直立
腰椎過伸展
股関節と膝関節軽度屈曲
姿勢評価から
体幹左回旋と左肩甲骨代償性の位置
カバンを左手で引く→体幹左回旋姿勢維持→静止立位時に腕の左右位置を揃えたい→胸郭に対し左肩甲骨を過外転し代償
左回旋した体幹は、椎骨関節面上左前に倒れる故に左腸肋筋作用で倒れた体幹を起こそうとする結果、過活動し今回の筋性急性腰痛の問題に至った仮説が立つ。
右腸骨の前方回旋と前傾
体幹左回旋位は右外腹斜筋の過活動を意味する
直立胸椎と腰部過伸展
胸椎の伸展ROMが少ないため、抗重力伸展活動に腰椎の過剰伸展を使う
股関節と膝関節の軽度屈曲
胸椎伸展ROMの代償性にて重心コントロールしている
動作評価
屈曲:(+)不安感と痛みで動作出来ない
伸展:(+)痛みは無いが腰椎代償性の動作、起立筋群が得に過活動を示唆
回旋:(+)体幹右回旋出来ない
姿勢&動作評価から体幹マルアライメントによる、腰部代償痛と考えその修正を行い再評価する。
コンディショニング
- 急性痛のためアイシング
- 胸郭左回旋変位の修正(rib4下制)
- 胸椎伸展エクササイズ
備考
結果的にはアイシングするまでには至っていない
胸郭マルアライメント修正からの問題がプライマリードライバーであり、修正後はNRS8→2程度に軽減ししゃがむ動作ができるようになる。
以前は床に落ちているものを拾う際には、横腹を支えながらの動作だったとの事。
もちろん慢性肩こりも同時に行うが、これは肩甲骨と胸郭のマルアライメントがあり、骨性の問題を解決しても筋性の問題がありトレーニングに依存する。
ここがなかなかご自身でも実施しにくく数か月間隔のご来院では困難な部分でもある。