気になるところ
腰痛
- 前日の朝、起き上がる際に右腰部への違和感
- 良く脚が痙攣していたのを思い出す
- ほかは特にない
- そう言えば、肩首の痛みがここ最近(数か月単位)にあり、腰部オペをした整形外科に受診
- 医師からは「頸椎ヘルニア」の診断
- このまま痛みが強ければオペの事も視野に入れる心づもりを言われる
評価と仮説
先ずは今回の痛みが神経性か筋性なのか?
頸椎由来か?腰部か?
その原因を姿勢、動的評価他総合的に評価しコンディショニングなど計画を立てる事にする。
1)姿勢評価
前額面
胸郭左回旋
矢状面
腰椎代償性の・・・
亀背
直立腰椎
骨盤後傾(仙骨カウンターニューテーション)
股関節・膝関節軽度屈曲
2)動作評価
激痛の中での評価にて、立位のまま行い微量な動作でも激痛がある為動きの自由度を高める事を含めた
屈曲(+)激痛で微動も出来ない
伸展(+)ある程度は動けるがほぼ出来ないに等しい、但し今回の患側的評価には屈曲の方を+とした
回旋(+)右に振り向けない、胸郭の自由度が少ない
動作評価から、回旋制限について特筆したい。
理由として、現状アライメント胸郭右が屈曲に対し左が伸展姿勢先ずはマルアライメントを正中に戻し、改めて再評価を行う
3)腰痛への詳細評価
- 頸部からの問題も勘案しスパーリングテスト(-)
- SLR(-)
- 上記から一旦は神経根の可能性が少なく感じる
- 動作評価:胸郭右回旋ROM低下→第7-6肋骨が下制・外側吐出を起こし胸郭左回旋変位の元になる
- 胸椎7-9辺りの胸椎は上肢姿勢の伸展。屈曲動作回転軸に位置、つまり胸をはる深呼吸での吸気が浅い事が判明
- 上記のマルアライメントを修正すると、前屈ROM拡充し痛みが消失90°前屈可能になる→プライマリードライバの可能性が高い
- 4-5の動きだけで動作が少なく、代償を既往の有る弱い腰部へ依存
- 依存された骨は支持力が少ない、依って右側の屈曲した胸郭を右腸肋筋を使い相殺している(けん引し引き起こす)
- 相殺した腸肋筋が長時間過負荷されやがて捻挫したのかも知れない
結果6問題が大きくコンディショニングを行い、先ずはQOL向上しトイレなど痛みなき状態で行えるようにする。
コンディショニング
- 肋軟骨関節のROM拡充
- 右胸郭のマルアライメント修正
- 腹横筋の賦活化エクササイズ
備考
起立着座動作
寝返り
起き上がり
問題無く可能になり、ご来院時のよちよち歩きは消失し帰宅時にエントランスにてお辞儀をされた。
無意識の中に「前屈痛」の消失を認めたが、7日後に経過観察を行うようにお伝えした。