気になるところ
- 走る時の右骨盤の痛み
- 右下臀部痛(梨状筋?)
- 学校部活以外にも、クラブチームに所属
- 練習量もかなりある
- 以前からの痛み(年単位)
- 但し14日前から運動痛
- 更に朝起きた際に痛み
- 日中は忘れている
- 右腸骨ASISの圧迫痛
評価と仮説
1)姿勢評価
前額面
腸骨窩前傾
体幹左回旋
実際確認すると、単純に体幹左回旋ではなく複合的に捻じれを起こしている
上部から確認すると、第2肋骨肋骨下制し側方へ吐出し体幹左回旋→右小胸筋・前鋸筋オーバーストレス
左回旋方向を相殺するため下部体幹が右回旋、結果的に左腸肋筋のテンションUPしていた
上部体幹左回旋、下部体幹右回旋(相殺)し結果、右腸骨はつじつまを合わせるべく左回旋と寛骨前傾を起こしているように見えた。
寛骨と連結がある股関節は自ずと左伸展(後方)へ追いやり立位する、この事で一見正中も正しく見えた。
矢状面
若干の前方頭位
足関節戦略からの前傾→腓腹筋ハイテンションは足底への過負荷→足底圧迫痛増加でもあり、問診するとその傾向と聞く
2)動作評価
伸展(-)
屈曲(-)
回旋(+)体幹左回旋できない
回旋運動は頭部―頸部ー胸部から派生
臀部は座位姿勢故にKCK、なので頭部からの運動波及に依存する
上部時胸椎の運動波及が既に左回旋、これ以上の回旋も不可能で左回旋ROM(+)との結果
その他詳細評価
- 前方頭位から胸椎の伸展制限を確認(-)、つまり筋性の問題点がある
- 僧帽筋下部繊維と大菱形筋筋力低下が1の要因と考えた
- 姿勢評価から、右第2肋骨のマルアライメント修正を行い立位確認→左足部の後方へ引く代償消失
- 総合的に考え右第2肋骨のマルアライメントからの多重代償での痛みと考えた
- 多重代償で激しい運動を行うと時として炎症まで行きかねない
- 問診から、経年問題点を抱えていた事、更にはゴールまでタレない持久力をつけるための自主トレーニング法を伝授する
- 今まで高負荷トレーニングばかりなので6を併用し、同じ個所へのメカニカルストレス軽減→疼痛予防も兼ねる
コンディショニング
胸郭マルアライメント調整
有酸素運動指導→ランからの自転車のヒルクライム
既往の足底腱膜炎リスク低下(床反力を膨大に使う運動から2の等速性運動への置換)
備考
7日後くらいに経過観察したいとの意向も、ご自身(ご両親)のご都合にて1か月先となる。
今回の問題点は、トレーニングの負荷と質にあるのかも知れない、痛みが出た段階でコンディショニング他、負荷を分散し選手の目標(持久力UP)をかみ砕いて練習に入れるべきだと感じる。
先ずは立位姿勢にてマルアライメントがある段階で、高負荷トレーニングはするべきではないとつくづく思う。