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仕事で毎日重量物運搬し腰が痛い 40代 男性 工務店資材配送

気になるところ

 

1)腰痛

  • 座位から立ち上がり時の痛み(1Hくらい連続座位後)
  • 元々若い頃から腰痛持ち
  • 過去に足が痺れた事もある
  • 仕事が建築資材の運搬で、ブロックをパレットから移動や積載物の積み下ろし他、砂の袋詰め作業などもある
  • 屋外作業にて、今年は猛暑

 

2)慢性肩こりと頸椎痛

 

今回は特に腰部痛が酷く、急性期の様相を呈す事からも腰痛を優先的に考えて行く

 

 

評価と仮説

 

1)姿勢評価

 

前額面

胸郭右回旋

右肩甲骨前方吐出

 

矢状面

前方頭位

胸椎屈曲

腰部過伸展

臀部後方吐出

 

2)動的評価

屈曲(±)発痛は無いが、腰椎の屈曲ROM低下を認めた

伸展(+)胸椎伸展ROM制限、腰部発痛

回旋(+)体幹左回旋が困難

 

3)腰部固有評価

腰椎過伸展が痛みの原因と考えるが「反り腰だけで片づけず何故その腰椎アライメントなのか?」そこが問題

  • 矢状面から見ての重心線の位置がおかしい、最終的に重心がほぼCOPの位置に降りるがその過程で頸椎:胸椎:腰椎:臀部これらが過剰に作用、相殺量が大きく過負荷では?
  • では、どこがドライバ―(一次原因)でその他の関節にCPA(代償性姿勢制御)が掛かっているのか?
  • 動的評価から特に胸椎の伸展制限(一部胸郭回旋も含まれる)と、代償する腰椎の過伸展とその痛み、この相互関係が気になると仮説
  • 仮説が「真」であれば胸椎伸展ROMが向上すれば腰部痛は減少し、「偽」であれば変化はない→NRS8→6にまで減少
  • 残りの痛みは屋外作業の過熱と仕事のオーバーストレスで炎症している
  • 炎症5兆候「熱感、発赤、腫脹、疼痛、機能障害」のうち、熱感、疼痛機能障害の3兆を認めるに当たり、アイシングを行うと同時にホームエクササイズの一環として取り入れる
  • 炎症の原因は仕事を行う姿勢にある、つまりコアが少ないために脊柱起立筋群依存である事、APA(先行性姿勢制御)が出来ていない→ボディスキーマ―の書き換えが必要だがその前に腹圧向上を行いたい

 

 

 

 

コンディショニング

  1. 腰部アイシング
  2. 胸椎伸展エクササイズ
  3. 右外腹斜筋ー前鋸筋リリース
  4. 腹圧向上エクササイズ

 

 

 

備考

 

術後姿勢の違和感が修正され、反り腰が消失→前方頭位(胸椎アライメントの屈曲と伸展制限)からの、腰部代償性過伸展と考え腹圧低下からのコアも無いので、荷物を持ち上げる際には腰部をパワーポジション(但し腰椎を過伸展のまま、骨しまり位置ロッキング)、骨組織へ相当なメカニカルストレスが掛かる。

 

この姿勢で仕事をされていた見られたのではと考えた、7日後経過観察を行う事とした。