気になるところ
1)腰痛
- 座位から立ち上がり時の痛み(1Hくらい連続座位後)
- 元々若い頃から腰痛持ち
- 過去に足が痺れた事もある
- 仕事が建築資材の運搬で、ブロックをパレットから移動や積載物の積み下ろし他、砂の袋詰め作業などもある
- 屋外作業にて、今年は猛暑
2)慢性肩こりと頸椎痛
今回は特に腰部痛が酷く、急性期の様相を呈す事からも腰痛を優先的に考えて行く
評価と仮説
1)姿勢評価
前額面
胸郭右回旋
右肩甲骨前方吐出
矢状面
前方頭位
胸椎屈曲
腰部過伸展
臀部後方吐出
2)動的評価
屈曲(±)発痛は無いが、腰椎の屈曲ROM低下を認めた
伸展(+)胸椎伸展ROM制限、腰部発痛
回旋(+)体幹左回旋が困難
3)腰部固有評価
腰椎過伸展が痛みの原因と考えるが「反り腰だけで片づけず何故その腰椎アライメントなのか?」そこが問題
- 矢状面から見ての重心線の位置がおかしい、最終的に重心がほぼCOPの位置に降りるがその過程で頸椎:胸椎:腰椎:臀部これらが過剰に作用、相殺量が大きく過負荷では?
- では、どこがドライバ―(一次原因)でその他の関節にCPA(代償性姿勢制御)が掛かっているのか?
- 動的評価から特に胸椎の伸展制限(一部胸郭回旋も含まれる)と、代償する腰椎の過伸展とその痛み、この相互関係が気になると仮説
- 仮説が「真」であれば胸椎伸展ROMが向上すれば腰部痛は減少し、「偽」であれば変化はない→NRS8→6にまで減少
- 残りの痛みは屋外作業の過熱と仕事のオーバーストレスで炎症している
- 炎症5兆候「熱感、発赤、腫脹、疼痛、機能障害」のうち、熱感、疼痛機能障害の3兆を認めるに当たり、アイシングを行うと同時にホームエクササイズの一環として取り入れる
- 炎症の原因は仕事を行う姿勢にある、つまりコアが少ないために脊柱起立筋群依存である事、APA(先行性姿勢制御)が出来ていない→ボディスキーマ―の書き換えが必要だがその前に腹圧向上を行いたい
コンディショニング
- 腰部アイシング
- 胸椎伸展エクササイズ
- 右外腹斜筋ー前鋸筋リリース
- 腹圧向上エクササイズ
備考
術後姿勢の違和感が修正され、反り腰が消失→前方頭位(胸椎アライメントの屈曲と伸展制限)からの、腰部代償性過伸展と考え腹圧低下からのコアも無いので、荷物を持ち上げる際には腰部をパワーポジション(但し腰椎を過伸展のまま、骨しまり位置ロッキング)、骨組織へ相当なメカニカルストレスが掛かる。
この姿勢で仕事をされていた見られたのではと考えた、7日後経過観察を行う事とした。