リンク:変形性股関節症で専門医に置換術を勧められても怖い12 50代 女性
気になるところ
THA(両側股関節置換術)経過後の腰部関連痛ほか経過観察
- 3月に腰部痛と感じていた所がやや問題がある
- その腰部痛は起床時に発症し、動き出すと好転する
- 最近体重が増加傾向にある→Drから指導された
- 何かしら気になっていた事(足部の冷感)など無くなる
評価と仮説
腰部痛が股関節由来か?否か、その鑑別が必要と考えた。
その前に通常評価
1)姿勢評価
前額面
胸郭左回旋、肩甲胸郭関節とのマルアライメントは感じない
矢状面
顎の持ち上げ
上部胸椎の屈曲
2)動作評価
屈曲:(-)
伸展:(+)腰椎主導で胸椎の伸展追従を認めない
回旋:(+)体幹右回旋しにくい
3)他評価
- 各評価から胸椎屈曲と頭部の努力性な持ち上げ姿勢がある
- その作用は脊柱起立筋が主導し常に過緊張
- 本来慢性肩こりもあり巻き肩、前鋸筋や外腹斜筋の緊張もあり猫背の要因となる
- 胸椎の伸展制限は立位をはじめ歩行他日常動作に欠かせない事が少なくなっている
- 胸郭の可動域低下から腹圧を抜く→腰部支持は骨依存へ傾く
- 今回は前述より、胸郭の伸展を起立筋で強制的に行う事の痛みと考える→動作して胸郭が弛緩すると痛み減少した
コンディショニング
- 胸椎伸展エクササイズ
- 前鋸筋ー外腹斜筋リリース
- 胸式呼吸エクササイズ
- 垂直知覚エクササイズ
備考
ペインスケール3→1に減少、ご自宅でも行うようにアドバイス
他矢状面画像での顎持ち上げ動作が消失
今後定期的に肩こりも含めメンテナンスを行う(月1回)
今回思い切ってのオペをして良かったとの事でした、沢山悩まれ迷い・・ここまで来られました事を一緒に喜びました。