リンク:右肩が痛くて洗髪が出来ない 70代 女性 お好み焼き店主
気になるところ
右肩の痛み(肩関節周囲炎来院時より7日間経過)
- 前回、回旋腱板賦活化のエクササイズを行うも好転の兆しがあまり見えない
- 症状も全く好転方向への変化がない
評価と仮説
1)姿勢評価
前回と変化なし、記載は割愛する
2)動的評価
肩甲帯動作の評価であるが、これも進捗なし、但し気づきとして以下の事が考えられた。
回旋腱板賦活化エクササイズの際
- 相変わらずすゼロポジションの位置にすら不可能
- 上腕を外旋方向へ動かすと骨頭が前方吐出する感じがある
- 肩峰下に「ぐにゅっ」とした、嫌な感触がある
- インピンジメント兆候を超えて石灰沈着性腱板炎の可能性もある
上記から、肩峰下と棘上筋腱板の完全癒着があり、上腕の動作の際に僅かに起こる滑り運動や、肩甲上腕リズムを完全に阻害している感覚。
当院での適応範囲を超えている可能性が非常に高い、クライアント様が当院での好転をご希望でも
- 症状が重篤で当院の適応を超えている
- このままだとインピンジメントが酷く、日常生活やご商売で負担すると腱板断裂の可能性も否めない
- かなりの時間が掛かる、クライアント様の利益をそこなう、痛みが続いてしまう
- ご本人様がエクササイズをご自宅で頑張られるとは考えにくい(痛みが酷い。ご高齢)
依って、専門医へ行かれるように強く伝えた
コンディショニング
- 肩甲帯のfasica
- 専門医へ行かれるのを嫌がられたので、理由を伺いお話をした
備考
その後専門医に行かれ画像診断が出た
- 肩峰と腱板の間に隙間なく癒着がある
- その専門医では処置が不可能なので総合病院を紹介する
との事でした。
今後の可能性としては腱板のインピンジメントを開放(肩関節鏡視下手術)であれば、そこまでの治癒期間はかからないと考えるが、とにかく当院では適応外の症状であり専門医へ早めにお伝え出来たことは良かったと感じる。