気になるところ
右股関節痛
- 立ち上がり痛
- 特に股関節90°以上曲げる+外転すると痛い
- お相撲さんの蹲踞(そんきょ)姿勢が発痛
- 一度座ると立ち上がれない
- 1年前からの痛み
- 最近特に日常生活にも違和感を感じて、立ち上がる際の不安感も半端ない
評価と仮説
1)前額面
- 胸郭左回旋ー左肩甲骨とのマルアライメントは無い
- 左外腹斜筋の過緊張と圧迫痛
- 胸椎屈曲
2)矢状面
- 頭部持ち上げ:C2第2頸椎を軸に動作
- 胸椎屈曲
- スウェィバック姿勢
- 骨盤後傾
- 股関節軽度屈曲
- 膝関節軽度屈曲
3)動作評価
屈曲:(+)ROM:関節可動域がなく床面から30cm程度残る
伸展:(-)ROM少ない、腰椎依存性で胸椎の伸展追従動作がほぼ無い
回旋:左回旋が苦手
4)他評価
股関節の痛みに対しての着目点とその詳細
- そもそも前捻角が大きく、股関節が過内旋している
- 上記から胡坐などの動作が生まれつき出来ない→行うと臼蓋と骨頭が亜脱臼方向へ作用→股関節90°以上屈曲は解剖学上でも骨盤後傾→日ごろの仕事で1日中立ち座りの作業
- それを止める組織は腸腰筋をはじめ、安定化には欠かせない閉鎖筋や外閉鎖筋の弱化もあるかもしれない
- 内・外閉鎖筋の強化エクササイズを行うも(+)可動痛は減少しない
- 矢状面の姿勢はスウェィバック姿勢なので、腹圧低下→各種腹部コア連関するので横隔膜・腸腰筋・骨盤底筋群・腹横筋なども一緒にスタビライズするための機能を忘れている?→バランスボールエクササイズで評価、好転状況から腹圧低下を認めた(+)
- 下肢などの影響を受けているのか?評価→座位でもスウェィバック姿勢をしてしまい、やはり下肢の影響は少なく体幹の問題が考えられた
- 体幹機能低下からのスウェィバック姿勢変化COP:足圧中心の位置を調整する為に股関節過活動→結果、現在の痛みに至るのか?
- 矢状面での垂直知覚を忘れているので、そこを再学習する事で姿勢が自動的に修正されるか?更に股関節へのマルアライメント修正からの可動痛改善になるのか?以下検証する
コンディショニングと検証
- 胸式呼吸
- バランスボールでの腹横筋エクササイズ
- 半ポールでの垂直知覚修正
- 前庭リハビリからの前庭童顔反射の賦活化
備考
姿勢は修正でき、股関節の痛みが若干軽減
腹部コアの修正は地道な努力と継続から成り立つので、本日はそのきっかけとして好転見込みの学習をして頂いた。
姿勢の修正も毎日ご自身へのフィジカルに学習させることが最短である事をお伝えし、その経過観察を7日後行う事にした。
NRS7→4痛みの10段位階評価:行ったときには好転してもまた不安感があり90°以上股関節屈曲は痛みを伴う)