気になるところ
ストレートネックからの首後面痛
- 事務職である
- 職歴も数十年で長い
- 学生時代は陸上をしていた(故障は無い)
- 今は何もしていない
- 手の痺れなど神経症状は無い
- 元々、腰痛があり反り腰の感がある
- 左乳がんの既往あり(オペ)
仮説と検証
1)姿勢評価
前額面
- 右肩甲骨外転下制→前鋸筋
矢状面
- 前方頭位
- 骨盤後傾
- 股関節微量の屈曲
- 膝関節微量の屈曲
2)動的評価
- 屈曲:(+)無痛でROM(可動域)が少ない
- 伸展:(+)少し頸部後面への痛みや違和感、故の動作がすくない?胸椎の伸展ROMが少ない
- 回旋:(-)右肩甲胸郭関節のマルアライメントはあったが、胸郭自体の捻じれは無い、鎖骨左の僅かな高低差は(健側右対比)左側の方が高いが、既往のオペ歴から重量も軽くなり肩甲帯が頭方挙上の傾向があるのかもしれない。
上記から以下の事が言えた
- 胸椎は伸展可動域が少ないのでそこでの上半身重心のコントロールが困難である
- 腰椎はハイパーモビリティ―で腹横筋などのコアを抜いて、スウェィバック姿勢であった
- スウェィバック姿勢から腰椎は前腕が強くなり、反り腰姿勢が強化される
- 事務職が長いので椅子に座り骨盤後傾からの、座位姿勢は猫背になり胸ー腰椎椎間板のコンプレッションは強くなる
- 椎間板のコンプレッションから軟骨終盤ー椎間板髄核との栄養や水分のやり取りを行いにくくし回復を遅らせる
- 座位解放後も、立位でも胸椎は伸展を許さず猫背まではいかないにしても、背屈運動を妨げ歩行他「体幹回旋運動」を必要とするシーンでは腰部が代償しこれもまた腰椎ハイパーモビリティの亢進となりえる
- 事務職でモニターの中を凝視する事で、眼球運動を阻害し前庭脊髄路の伝達の不正確さを出して、結果的に姿勢反射などの誤動作を招いている気がする
コンディショニングと検証
- 胸椎伸展エクササイズ
- 右前鋸筋リリース
- 胸式呼吸促通
- 右横隔膜リリース
- 起立筋ー殿筋ー大腿後面伸展エクササイズ
- 視覚+平衡感覚+意識されない位置覚を鏡を用いてすり合わせ、足圧との連携を取るエクササイズからの姿勢再教育を行う
上記から
- 矢状面の姿勢が好転しスウェィバック姿勢も好転した
- 頸部後面の緊張が消失
- 伸展ROM増大
備考
姿勢など良い悪いは良く巷でも話認識にされる。
しかしながらそうなると日常生活の中でどのように困るのか?そこは案外認知されていない気もする。
重力と言う見えない力に常に逆らい生活をしている、その中でいかに効率的に身体を使い生きてゆくのか?ここから逸脱するのが姿勢の変化でもある。
もし間違った抗重力姿勢で効率が悪く、代償的に痛みが出てしまう事がある。
その姿勢は「効率が悪い姿勢」でも「効率良いと勘違い」してしまう「脳」に問題があると最近は思うのです。