リンク:腰椎脊柱管狭窄症からの右坐骨神経と腰痛2 40代 男性 会社員 溶接組立工
気になるところ(4回目:前回より25日経過)
腰痛経過
- 腰痛は完全消失
- 右臀部痛は再発
- 立ち上がり痛が酷い
- 溶接作業で猫背になり仕事が苦痛
- 3連休前まではそうでもなかった
- 考えられる原因は山掃除の手伝いくらいしか非日常の動作は無い
以下評価を行う
仮説と検証
姿勢評価
1)前額面
特に無し
2)矢状面
特になし
2)動作評価
屈曲 立位(+)動作低下※前回比 座位(-)
伸展 立位(+)動作を嫌がる様に見える 座位(+)後方へ手を着き股関節のROM(可動域)を使いのけ反り風
回旋(-)
3)その他評価
- 静止姿勢の変調は、右臀部痛があるのにもかかわらずほとんど感じない
- 痛みや重心の偏りなどあれば姿勢に出て来るので前述には違和感を感じた
- 動作評価では、立位の方が座位に対しROM含め代償性を感じる
- 前述から、脊柱管狭窄症ならば座位伸展動作に疼痛誘発の方が立位より優位、座位の方が伸展動作の代償が関節可動域だけで動作を簡単にされる
- 加えて症状の発症を当院で確認「お尻の筋をヤンキー座りなどで緊張痛」と寝返り動作で「上体を起こす時痛み」があると言う事で、梨状筋症候群の可能性もある
- 梨状筋症候群の疑いがある場合、良くする質問で「脚を組まれます?」→(+)
- ボンネットテスト(+)→梨状筋症候群の疑いから梨状筋リリースを行い、腰部椎間狭窄症との関連性を消去する
- 梨状筋を弛緩すると、伏臥位から寝返りののけ反り動作時の右臀部痛が減少した
コンディショニング
- 右梨状筋リリース
- 梨状筋弛緩セルフエクササイズ指導
- 抗重力伸展活動の再確認とホームエクササイズ再指導
- 胸式呼吸を含め、禁煙指導→喫煙は肺の柔軟性の低下を促進するので胸式呼吸の妨げ→腹式への転嫁→猫背促通・腹部コアの低下で腰痛も出やすい事を説明
備考
実はこの症例には裏話があり、ただ山歩きをしただけで好転していた右臀部痛(脊柱管狭窄症由来)急転するとも思えない。
そうするとカウンセリングの中で、日頃から右脚を上にして脚組の癖があるとの事、更に先日の3連休で友人と12時間くらいだらだら座りお酒を飲んだとの事も、梨状筋症候群へ考えがシフトした要因でもあった。
臀部の圧迫や梨状筋の過負荷他、深部に通る坐骨神経経路を阻害していた事は確信できた。