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20年ぶりの腰痛で温めても痛い 40代 男性 高校教師

気になるところ

 

20年ぶりの腰痛

 

1)部活顧問であるソフトボール部活動中、内野ゴロを取ろうと動作→腰に激痛

 

2)発症2日経過、自宅で何とかしのごうとしたが鎮痛の傾向がない(カイロで温めた)

 

3)動作痛が大きくどの動作も怖く、安静→動作の瞬間が激痛で常にコルセットを使用

 

4)痺れ・力抜けなど神経症状は無い

 

 

 

仮説と検証

 

痛みほか特徴は「動作痛」で初動時に痛み、安静時のえぐるような神経痛は無い

痺れ、力抜けは無い

2日経過

自宅で温めた(カイロと言う事は、相当時間を温め続けた傾向がある)

 

この事から仮説と検証を立てた

 

1)カイロで数時間温めた→炎症の傾向あり→入浴後に楽になる感覚はあった、しかし実際には好転より悪化した事からも炎症傾向と考える→患部触診時に熱感あり→アイシング20分→今回はすぐには好転が見れないが継続は自宅で行う。

 

2)母趾の力抜け、頭部の持ち上げ(仰臥位)ほか神経経路の問題点は少ない傾向。

 

3)SLR(+):右側(患側と思われる)の挙上から腰部への響きあり→この事からもクライアント様主訴は混濁していたが右側腰部と絞り込めた。

 

4)3でも触れたがご自身でも「どこが痛い?」との感覚的に絞り込めない症状からも軟部組織の問題と考えた。

 

5)胸郭の下制、胸椎の伸展制限も根幹にはあり、スタビリティとモビリティのバランスの崩壊を感じる、しかし詳細はもう少し鎮痛してからの確認を行う

 

 

 

コンディショニング

 

1)先ずはアイシング20分にて消炎を促し、問題部位と動作の限定を行いたい

 

 

 

備考

 

腰痛後に(急性期)患部を温めるのは痛みを助長してしまうパターンを多く見てきました。

今回もそんな症例になりそうです、組織をカイロなどで数時間も温め続けると毛細血管を通じ熱を余計に患部へ回してしまいます。

 

通常受傷後は毛細血管は栄養供給で組織回復を、毛細神経は安静を促すために随意的に受傷部位へ増加の傾向を示すと言われます、その血管増加で熱がUPし赤色も増してしまいます、そこへ外部からの数時間単位に及ぶ加熱刺激はどうかと思います。

 

アイシングは患部の修復を遅らせると言う見解もあるようですが、先ずはクライアント様の痛みを緩和して睡眠障害ほか、問題点を少しでも軽減させるのも一手と考えました。