気になるところ
両肘の伸展痛、伸ばし切ると痛みで局限しないのでご自身でもはっきり場所が伝えれないが再現は出来る。
考えられる原因として、クライアント様はヨガインストラクターで倒立→ブリッジなどの肘へ高負荷な運動を繰り返されている。
その技は数年間続け、10回以上連続で行うと発痛あり、その中でも痛みのある時とそうでない時がある。
痛みが強い際には温めてご自身がマッサージをされたとの事。
仮説と検証
1)エクササイズ実施ビデオを見せて貰う、肘過伸展がとても目を引いた→これだけでも骨での圧縮応力は低下し筋力指示に依存している事が伺える
2)肘の外角がやや大きいのではないのか?→その事で倒立時の床反力を1の骨支持が困難な(反力のベクトル方向)問題点にも当てはめる
3)患部を局限出来ない放散痛と肘伸展痛は手ー前腕・肘ー上腕を跨ぐ筋組織なのか?確認しわざと手首伸展させての肘過伸展(開放的な運動回路)では問題は出ない。
対して30度程度上腕屈曲し肘過伸展は痛みが出る。(手首の角度は関係ない)
なので上腕由来と考え遠位の筋をセラピストが握り肘の伸展を行うと消失→この事から上腕二頭筋と三頭筋の問題(過負荷からの筋疲労)およびその上腕外側筋間中隔の滑走性低下と考えた。
上腕由来なのを今一度感じたのは上腕関節後面の過緊張→腕を前に突き出し押し返すと棘下筋と小円筋の骨付着部付近へ痛み、浅部では三角筋の後部繊維があり、刺激を行うとその姿勢での上腕押し返し痛が減少した。
この事からも上腕の問題点が浮き彫りだと考える。
コンディショニング
1)朝起きた際に痛みが増強するところから(マッサージ 温めを自宅でされていた)炎症も否めない→アイシング20分を行う
2)上腕を中心に筋緊張が高い場所の組織緊張を緩める(患部らしき部位は外す)
3)倒立ーブリッジをいったん止めてもらう、先ずは壁に向かい倒立を行い腕肘が痛くない場所を探す(倒立の際、正中線から床反力を肘へ真っ直ぐ受けて、骨の圧縮応力を最大限に使える腕の置き位置を探す)
4)出来れば痛みが減少した際に、アームカールやアームエクステンションなどで肘の支持力をUPさせ過伸展からの筋過負荷予防が望ましいかもしれない。