気になるところ
1mの落差から後方へ転倒、腰部もしくは殿筋部からの突き上げを受けた、以降腰痛が出てきてまともに上体を起こせなくなる。
1)受傷時にすぐに痛みが出ない、4時間程度経過後に痛みはじめた。
2)1から帰宅時、スーパーへ寄り買い物をしようと車の運転席からたとうとした際に激痛、それ以降ぎっくり腰の様になり立てなくなる。
3)体幹を起こすことがとても辛い、猫背で痛みの回避姿勢。
4)車の乗り降りが辛い。
仮説と検証
1)受傷と言う事でとりあえず病院受診を勧めた。
圧迫疾患の恐れは、内臓系の疾患でⅠ型糖尿病で現在治療継続中、受傷部位の回復も遅い可能性がある。
圧迫骨折などの重篤な問題も可能性のひとつとして考える、帰宅後も痛みが増加するなら必ず受診するように伝えた。
2)4時間経過後痛み
問診を進めるうちに、転倒後4時間経過発痛と言う事で骨折のリスクは軽減、まるでぎっくり腰の様に筋性腰痛で発痛箇所も「このへん」と曖昧なのでそう考えた。
受傷部位をアイシングしてみる。
但し伏臥位に痛みが大きくなれないので、腹部にロールを入れて立位の猫背で痛みの回避姿勢維持、これを寝ても再現できるようにした。→NRS10(痛みの10段階評価)→8-7になる。
寝返りと仰向けは可能になる。
3)神経症状の確認
SLR(下肢伸展挙上テスト)(ー)神経経路および腰部痛の増強は認めない。
4)腰椎過前彎
仰臥位になってもテーブルとクライアントの腰椎部に隙間あり、手が簡単に入るくらい浮いていた。
抗重力伸展活動を作るのに脊柱起立筋群の過活動が疑われる。
今回この基礎的な胸椎伸展制限と、相殺するべく腰椎の過前彎と言う問題を抱えたアライメント構成が「転倒」と言う形で無理やり腰椎が丸められ、起立筋群が遠心性収縮(短縮しながら引き延ばされる)を無視して、転倒と言う加速度+力で起立筋を捻挫する形と考えた。
コンディショニング
1)患部のアイシング20分
この事でとりあえず立ち上がり痛み減じて歩けるまでになる、但ししゃがむ際など骨盤後傾の姿勢が特につらい、これは起立筋受傷なので好転には時間が掛かる。
捻挫なのですぐにすぐ結果を求めても無理だと伝える。
備考
土日曜日を挟んでアイシングをしてもらい経過観察とした。