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腰椎脊柱管狭窄症からの右坐骨神経と腰痛2 40代 男性 会社員 溶接組立工

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気になるところ

 

腰痛(急性筋性腰痛症)

腰部脊柱管狭窄症

 

第2回目施術と3回目施術の経過を報告

2回目

  • 1回目からのアイシングにて腰部の動作痛はかなり減るNRS10→5-6(痛みの10段階評価)
  • しかしながら、大きな動作は何をしてもやはりある
  • 溶接作業はとても辛く、痛みを庇いながら行っている
  • アイシングは来院7日後の現在も継続
  • 右臀部からふくらはぎまで未だ痛みは続いている

 

 

 

 

仮説と検証

 

  • 前回の各評価から、腹圧の強化を行う→腹横筋を徒手的に緊張させ前後屈を行うと動作痛NRS2程度に好転
  • 胸椎の伸展可動域はまだ急性痛が回復期に至って居ないので保留

 

 

 

 

コンディショニング

 

1)対側性運動リズムの構築エクササイズ→着座動作を使い運動の習得→腹横筋賦活化

 

2)1をホームエクサイズとして指導

 

 

3回目気になるところ(来院より14日経過)

  • 演舞痛は消失
  • ふくらはぎの痛みはそのまま残存
  • NRSはふくらはぎがなければ2-3
  • 動作痛はほぼ問題ない
  • 腹圧の賦活化エクササイズの進捗状況を確認→出来ている

 

 

仮説と検証

  • 腹圧賦活化エクササイズの進捗確認→着座動作観察→問題なく可能
  • 更に25㎝低所の着座動作も確認→正常
  • 更にスクワット姿勢での静止→出来た

上記から、コア賦活化はかなり出来たので腰臀部の痛みは腰椎のスタビリティ向上で好転したと考えた。

 

次に、前回のアライメント確認t等を参考にし、以降は胸椎伸展ROM(可動域)の確認

  • 胸式呼吸→吸気で体幹を反らし呼気で元へ戻る動作を認めた→腹式呼吸優先で横隔膜の機能低下と胸部の機能低下を促進してしまう
  • 溶接作業でも、集中時には呼吸を止めている可能性も否めない→確認するとその可能性があるとの事

 

この事からもやはり胸椎伸展が少ない事が分かる、つまり腰椎の伸展ROMが動き過ぎ(ハイパーモビリティ)にて発痛要素、代償痛を起こさない様にコンディショニングを行う。

 

 

 

 

コンディショニング

 

1)胸椎伸展エクササイズ

 

2)アイシング中止

 

3)コア賦活化エクササイズ継続

 

4)胸式呼吸

 

 

備考

 

1か月半は時間が必要と当初は考えたが、腰痛のネックでもある腰部脊柱管狭窄症が黄色靭帯を巻き込んで馬尾神経を阻害、困難な問題ではありましたが、好転したのは問題部位の骨化などそこまでの経年経過が早めだった可能性もある。

 

類似した問題点でもその進行具合にて予後経過や適応も変化、今回はまだ私共でも可能性がある問題ですが、度を越えるとそうもいかなくなる事も認知する必要はあります。

 

何でも適応は無く「出来る事 出来ない事」があり、先ずはご自身が痛みを出さないメンテナンスを行う事が大切だと再認識しました。