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階段から落ちて圧迫骨折の痛み 50代 男性

気になるところ


腰背部痛


2023年5月中旬に階段から転落しTH12-L1(第12胸椎―第1腰椎)の圧迫骨折、専門医へ通院したところまだ現在痛み残存。
ドクターからは既に骨の問題は修正されている、そう聞くも痛みが多く座位も立位や歩行もスムーズに出来ないためご来院。

 

その中で気になる事が2点


1)階段最上階からの転落?
そう考え伺うも3段程度の高さから落ちて打ちどころが悪かったのか?念のため骨粗鬆症を確認するも(-)、その中でガタイの良い男性が骨折とはいかに?

 

2)現在治療中の大きな病気


糖尿病と大腸がん


2022年中頃に大腸がんが見つかる(ステージ1)腹部横からの摘出を行ったとの事、その後の投薬他体力が弱っていた可能性。

 

3)体重の減少
10kg程度最近痩せたと伺う、今回腰背部痛がありレッドフラッグだといけないので、今週中に受診を行う為その際に専門医へ相談する事を勧めた。

 

 

 

 

 

 

仮説と検証


1)前述の不安要素以外の問題点として、受傷後の炎症を考える変形や椎体の融合でのその関節の動きはどうにもならない。
よって先ずは消炎し痛みを緩和することを念頭に置き、アイシング20分を試みる→NRS10→7と好転反応が伺えた。

 

2)腰背部受傷からの右鼠径部痛(座位)にて起こる、その件については局部ではなく腰部神経刺激(骨折し狭窄)からの関連痛と考え、姿勢を猫背からやや骨盤前傾にすると疼痛緩和された。

 

その事実からクライアント様にも理解できるように勧め、畳など硬いものへ10分程度毎日仰向けに寝て頂く事にした。

矢状面(横)から見て骨折部椎体が後方吐出傾向、つまり前面が潰れ後面は厚みが残る故に、姿勢を伸ばすと神経圧迫が緩和される傾向にあるのでは?と考える。

 

 

 

 

 

 

コンディショニング


1)アイシング20分

 

2)畳の上にうつ伏せ&仰向けに10分間寝る(幸いこの姿勢には痛みがない、椎骨は伸び重力方向は変わるから)

 

 

 

 

 

 

備考


前述もしたが、レッドフラッグはあってはならないので、専門医へ現在治療経過観察中の問題点はしっかりと見てもらうようにお伝えした。

そして骨折部は元の姿には戻れないので、その中でどのように今後身体を使い、姿勢を順応させるのか?そこが今後の肝になると考えます。